ロザリーナ

鮮やかでポップ、なおかつパワフルでエモーショナルな歌で魅了!

8/4 SATYUMESHIMA STAGE

『ジャイガ』のオフィシャルTシャツにピンクのアウターを羽織って、颯爽と登場したのはシンガーソングライターのロザリーナ。ファッショナブルな出で立ちが、ステージによく映える、というよりも異彩を放っているといっても過言ではないぐらいに風格すら感じた。この舞洲の地で、観客の熱い視線を集めた彼女が、グッと目を閉じて、最初にそっとじっくりと、丁寧に歌ったのは『Good Night Mare』。彼女のザラついた歌声は、第一声からグッと心を掴むほど印象的。心地よい海風に揺られるがまま、自然体で楽しそうにステージで舞う姿に観客も魅入る。

「すごい暑くて、溶けそうですね」と観客の体調を気遣いながらも、「こんな風に暑くて、溶けそうな気持ちの時に作った曲を歌いますね」と、『真夏のスノーマン』を披露。切なげに歌われ、“強くありたい”という楽曲のメッセージがストレートに刺さる。さらに、「au CLIMBING CHALLENGE」のCMソングに起用されている、8月1日にリリースされたばかりのデジタルニューシングル『にじいろ』も披露。駆け出したくなるようなリズムと、鮮やかなサウンドにのせて等身大のエールが届けられると、観客も笑顔いっぱいにクラップで応えた。

ラストには、メジャーデビューシングル「タラレバ流星群」を。海を望むフィールドにぴったりな、スケール感ある壮大でポップなメロディがエモーショナルに響き渡る。満たされない思い、悶々と重ねる自問自答に葛藤しながらも、七転八起して前のめりであろうとする決意がひしひしと伝わってくる、ラストにふさわしい力強いナンバーで締めくくられた。人間賛歌ともとれるほどどこか泥臭く、センチメンタルな歌詞とは裏腹に、ど真ん中を打ち抜く鮮やかなポップスに心が躍った。華奢で小柄な彼女が、大きく見え、この春にデビューしたばかりだけれど、このまま瞬く間に海を越えて活躍していくのでは…、という期待感で胸が膨らむほど、堂々たるステージだった。

Writer:大西健斗、Photo:森好弘