WEST GIGANTIC CITYLAND 2017 ジャイガ

BLUE ENCOUNT

ジャイガの歴史の1ページを担う、濃密なステージングに歓喜!

8/5 SATGIGANTIC STAGE

ド頭『LAST HERO』から、フルスロットルのプレイをお見舞いするのは、GIGANTIC STAGEのトップバッター、BLUE ENCOUNTだ。一服の清涼剤のような爽快さとは裏腹に、凄まじい疾走感をもたらすグルーヴィーな彼らの音塊に、自然と吸い寄せられていくオーディエンス。「早い時間なのに、こんなに来てくれてマジでうれしい。『WEST GIGANTIC CITYLAND』は今年が1年目。これから何年も何年も続いていくだろうけど、1年目のブルエンが最高だったと言われ続けるようなステージに! お前ら準備はできていますか!?」(田邊/vo&g)と、大きなジャイガ・コールの渦のなか、『Survivor』をぶっ放す! 地鳴りのような太いリズムを刻む辻村(b)に、満面のスマイルをたたえながら爪弾く江口(g)。全身で音の波に乗る4人は、曲を重ねるごとに存在感を増していくようだ。「思いっきり遊べよ! 知らなくても思いっきり楽しめるのが大阪のいいところだろう!」(田邊)と、煽っては公開したばかりの新曲『SUMMER DIVE』を。

途中、田邊はギターを置きハンドマイクとタオルを手にステージの端から端まで乱舞! 丁寧にオーディエンスへタオルを使ったレスポンスをレクチャーしていく彼。回し、振り、そして踊る。思わず飛び込みたくなるような音の洪水で、これぞ野外にフィットする夏のパーティー・チューン! 加えて、ヒリヒリした焦燥感ある『DAY×DAY』を経て、再び田邊が口を開く。「超楽しいな! ありがとうな。みんな笑ってるんだよ。もみくちゃにされて、引くほど炎天下にさらされて。それでも笑ってるんです。最高です! 誰が教えたわけでもないのに、大きな声で応えてくれる。ただ、その声を聞きに来ただけなんです」と、シンプルな言葉で、ジャイガに集う観客への賛辞を贈る田邊。その刹那、目を潤ませた彼が、この壮大な景色へ見惚れるようなそぶりを見せたのは気のせいだろうか。続く『VOICE』では、歓喜の声が会場いっぱいに広がり、最早リミッターは限界値を振り切るほど! バンドとファンをつなぐ美しい大名曲。曲中で問うた“答え”は、この大歓声のことでもあるに違いない。

あまりの巨大なクラップの塊に、こらえ切れず笑みをこぼしながら「ここに来ているあなたは“大丈夫”! 思いっきり声を聞かせてよ!」(田邊)と導いたラスト・チューンは『だいじょうぶ』。高村(ds)のパンキッシュなほど攻めのドラミングに、人肌の温かみを感じるメロディ。一切の陰りなく、まっすぐ前を見つめて絶唱する田邊に、オーディエンスも全ての力を振り絞るように応える様は、何ともまばゆい。

まるでワンマン・ライブのような濃密さとその身を惜しみなく捧ぐような全力疾走の泥臭いパフォーマンス。そんな彼らの姿がブルエンの曲世界を何段階にも高みに誘っていくようだ。これぞライブの醍醐味! 圧倒的な存在感で、ジャイガの地に鮮烈な足跡を刻み付けていった。

Writer 後藤愛、Photo 森 好弘


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