Fear, and Loathing in Las Vegas

平成最後の「ジャイガ」ラストを任されたのは彼ら!

8/5 SUNMAISHIMA STAGE

いよいよ、「ジャイガ」も「MAISHIMA STAGE」ラストのFear,and Loathing in Las Vegas   を残すのみ。登場SEが鳴り、メンバー全員が走りこんでくる。そして、So(Clean/Scream Vo.&prog)とMinami(Scream Vo.&Keyboards)が中心となり、ハンドクラップで煽っていく。とにかく、全力がむしゃらさが最初からビシバシと伝わってきた。オートチューンによるSoの歌声とMinamiのスクリームが最初から響き渡る。SoとMinamiによるパラパラの様な踊り狂いで、観客も今日1日の疲れが嘘かのように踊り狂う。ドラムTomonoriのスティックさばきに、Minamiは側転まで決める。見所が満載過ぎるし、何よりも音が楽しい。時にはゲーム音の様な要素まで入る幅広いサウンドによって出来上がっている彼らの音楽だが、楽しさが伝わってくるのは音楽性も人間性も豊かだからだろう。

「Jump Around」では、その楽曲タイトル通り、観客全員飛んでいる。Soが「後ろも飛べー! いいぞー!!」と声を掛けていたが、そんな風にバンドから喜ばれたら、相乗効果で、より観客は飛び跳ねていく。思わず、観客から「サイコー!!」という歓声も起きる。Soは、「まだまだ、いけるやろ?! 今ある体力を出し切って、最後の最後まで踊り狂うぞ!!」とより盛り上げていく。また、実はフェスのラストを務めるのが初めてである事も明かされる。そして、1ヶ月前にメンバーが脱退して、応援してくれてる人々を悲しませたくないと想っていたら、逆に凄く支えてもらった事への感謝も伝えた。何よりも、Soの「音楽で返したい!」という言葉が印象に残った。あまりメディアに出るイメージは無いが、先ほども書いたが、音楽性だけでなく人間性は特筆しておきたい。その丁寧で誠実な姿があるからこその音楽性だとも想う。

残すは後2曲である事が、Soから告げられる。「平成最後のジャイガ!」という掛け声に、ふと我に返った。考えた事が無かったが、かなりのターニングポイントなる年。そこからの「Party Boys」は、否が応でもボルテージが上がる。Soの声がオートチューンで、よりポップでキュートになり聞き惚れる中、Minamiが観客エリアへと身を乗り出す。が、曲終わりには、しっかりとステージに戻り、ポーズを決めるところが何とも可愛らしくもあり、かっこいい。

ラストナンバー「Love at First Sight」では、「知らん奴も歌ってくれ!」とSoが鼓舞していくと、凄いもので全員が何かしら必死に歌っている。馬鹿騒ぎではなく、胸騒ぎを感じて、観客が巻き込まれていく様が素晴らしい。ライブが終わっても、観客は名残惜しそうにステージに向かって、「ありがと~!!」と長い間、言っていたのもグッとくる…。改めて、Fear,and Loathing in Las Vegasは魅せるバンドである事が再認識させられた平成最後の「ジャイガ」ラストにふさわしいライブであった。

Writer:鈴木淳史、Photo:日吉“jp”純平