ORANGE RANGE

僕らはずっとつながっている── 灼熱のステージに刻んだORANGE RANGE魂!

8/4 SATMAISHIMA STAGE

会場を一杯に埋め尽くすオーディエンスに向けてNEXT ARTISTがアナウンスされるやいなや、“待ってました!”と言わんばかりの大歓声が上がり、SEに合わせて一気にクラップの花が咲く──

日差しが本格的に照り付ける会場に、満を持して登場したのは結成15周年を迎え、さらに進化し続けているORANGE RANGEだ。

「初めまして、ORANGE RANGEでございます!」(RYO・vo)

 

謙虚な挨拶から届けられたのは、のっけから飛び出すブチ上げチューン『上海ハニー』! これには会場も大いに沸き、1曲目から最高のボルテージで盛り上がる。そして間奏に差し掛かると、

 

「沖縄にはカチャーシーというものがあります。皆のテンションはよく分かりました。沖縄好きなヤツどのぐらい? 大阪好きなヤツどのぐらい? 自分の街好きなヤツどのぐらい? その気持ちを一つにしていこう!」(RYO)

 

と、観客が挙げた手をそのままにカチャーシーのレクチャーが開始され、掛け声や指笛に合わせてカチャーシーを踊り、時にジャンプもしながら、ORANGE RANGE流カチャーシーとオーディエンスの見事なコラボが実現。

「今日は楽しんでね! 新曲やっちゃっていいですか? 避暑地・沖縄から持ってきました!」(HIROKI・vo)

 

そうして高らかに鳴らされたのは今年5月に配信限定リリースされた『Ryukyu Wind』だ。快晴の空の下、“飛び跳ねろ!”と客席をさらに煽るRYOに応え、オーディエンスも負けじとジャンプを繰り出し、ジャイガの会場が揺れる!

 

「やって来ました、ORANGE RANGEでーす! いや、沖縄より暑いってどういうこと? ヤバくないっすか?(笑)」(HIROKI)

 

ほっこりするMCで上がりきった熱をクールダウンするかのように観客の体調を気遣いながらも、この会場を一番熱い場所にしようと、ぶち込んできたのは『以心電信』! サビは自ずと飛び跳ねるオーディエンスたちの合唱となり、“僕らはいつも 以心伝心”という言葉の意味をさらに強固な絆へと変えてゆく。

 

「皆さんの上には青空、後ろには海。最高のロケーションですよね?」(RYO)

 

間髪入れずにこれでもかとばかりに盛り上げてくる、何ともニクイ演出で放たれた『ロコローション』に、全力で喜び、手を、声を挙げ、彼らの音楽にぴったりと着いていく観客席。会場全体を揺さぶるパフォーマンスに、感服せざるを得ない。続く『Hopping』では、まだまだORANGE RANGEという日本のロックバンドを追いかけたいと思わせてくれる、圧倒的ステージングでさらにヒートアップ! もう、どんだけ熱を上げさせるんだ(笑)。

そして曲終わりに突如生まれた静寂にHIROKIが再びほっこりMCを届け、夏を意識したセットリストを持ってきたと話す。

 

「青空をイメージして…夏の想い出だね」(HIROKI)

 

「それ、ケツメイシだよね?(笑)」(YAMATO・vo)

 

なんて束の間の沖縄タイムが流れ(笑)、熱い想いを届けたいという叫びとともに、終盤戦を一切手加減なしで走り切るアッパーチューン『チラチラリズム』がかき鳴らされ、YAMATO、HIROKI、RYO3人のボーカルが先陣を切り、NAOTO(g)、YOH(b)と、全員でこれでもか!と会場にその熱量と音の渦を仕掛けてくる。案の定、ステージに立つ彼らの姿は既に大雨に降られたようにずぶ濡れ状態だ。そんなRYOから、

 

「紹介しましょう。ORANGE RANGEの大親友『イケナイ太陽』!」

空を指差し告げられた幾度目かの沸点に、会場の盛り上がりはさらなるK点超えを見せ、シンガロングも巻き起こる。やっぱりラストはこの曲で! と一際歓声が大きく上がったのは最高のロックナンバー『キリキリマイ』。フロントマン3人が背を向けて始まったラストソングは、これまでとは比べものにならない勢いと圧巻のステージングで、縦横無尽に駆け回るメンバーからも目が離せない。まさに“ORANGE RANGE、ここにあり”と高々と旗を掲げるように、さすがの40分間を見せつけてくれた。

Writer:松川沙織、Photo:日吉“jp”純平